イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密

大好物の数学もの。しかもアラン・チューリングということで、台湾出張時に飛行機で一足先にみることも出来たものの、これはどうしても映画館で、、ということでようやくの拝見。

面白かった。ベネディクト・カンバーバッチは孤独な天才役が本当によく似合うね。暗号解読機ががちゃがちゃまわるシーンに激萌え。暗号を解く最後のキーワードが「あの」言葉だったりするのは事実なのだろうか。だとしたら間抜けというかなんというか。。。愛は盲目とはいうけどな〜。数学的理論については予想通りスルー気味だったけど、謎解きの経過は本当に良く出来てる(萌えるようにできてる)し、チーム男子ものとしても楽しめるだろうし、何よりそれ以外にどうするのかなと思っていたテーマをとても丁寧に扱っていたのが好印象。



(以下ネタバレ)
チューリングといえば、チューリングマシンに代表される数学的な発明とともに、ホモセクシャルであり、そのことでホルモン治療を強制され、若くして自殺したことでも有名。この映画ではその成り行きをこれでもかというほど丁寧に扱っていた。数学理論よりは映像にしやすい、、、ということもあるだろうが、後半のベネディクトのうつろな表情には、どこかあの「時計仕掛けのオレンジ」を思い出させる雰囲気さえあった。はっきり言及されてこそいないが、自閉症についても相当に勉強したあとが見てとれる。謎解きのわくわくとともに、孤立しがちな才能がもたらす軋轢をストレートに映し、なおかつその特殊な才能を私たちと地続きのひとつの人間性として描いたことに強く共感した。とても好きな映画です。


ちなみに暗号解読ものに興味のある人にはこちらの書籍がお薦めです。サイモン・シンは「フェルマーの最終定理」も面白いけどこちらも良いですよ〜。

暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで

暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで