バンクシー・ダズ・ニューヨーク

バンクシーがニューヨークで仕掛けた1ヶ月間のいたずら。バンクシーのことが大好きなファンがつくったことが良く伝わってくる、とても愉快な、楽しい映画だった。

バンクシーに対する論争は長くなりすぎるから割愛したいのだが。僕が末席ながら「アート関係者」の一人として思っていることは、バンクシーにはやはりしっかりとした基礎、技術があるということ。とても頭がいいアーティストであること。そしてやはり、行動力において他を圧倒していること。端的にいえば僕はバンクシー大好き派です。去年の「ディスマランド」とか、ものすっごい行きたかったもんな笑。

それ以上にこの映画では、いわゆるグラフィティ、ストリートアートを巡る論争が展開されている。「アート」の価値を決めるものは何かという論争にも触れられる。そしてそれらはバンクシーがこの1ヶ月に、あるいはそれ以外の作品でも常に提起している「クエッション」でもある。アートとは何か。その疑問の迷路にはまり込むのは、とても楽しい。