光りの墓

映画である以上にメディアアートの作品のようだった。ビル・ヴィオラっぽい。そして。
前作の「ブンミおじさんの森」は見逃しているのだが、アピチャッポン・ウィーラセクタン、大好きだ。映像のセンス。映像のなかに宿る詩情。さまざまな意味で大好きだ。

夢の中を行き来する、夢のように美しい2時間。

内容を説明すべき映画ではないと思う。ただ「驚くほど感動するラスト」といのは決して誇張ではない。映像、音楽、演技。全てが見事に調和していた。あわない人にはまったくあわないだろうし、眠い、というのも正しい評価だろう。しかしこの映画では、眠ることが現状に対することが現実への抵抗なのだ。