エリックを探して

ケン・ローチの映画って、なにげにたくさん観てる。好きなんです。独特の映像美も。郷愁も。ユーモアも。常に弱いものの立場に立つ政治的ポリシーも。
で、そのケン・ローチが、「あの」カントナを題材に映画を撮るってもうこれ嫌いなわけないわけで。ビワコ先生に推薦されるまでもなく映画館へ。
いやー、観て良かった。すっごい幸せな気分になれる映画。いつものようにケン・ローチの視線はリアルで、思うようにはならない人生の厳しさをまっすぐに見つめてて。でも愛すべきぼんくらたちがありったけの勇気を振り絞る。
「ノン」。もっと腹に力を入れて。「ノン」。とか。もうあのシーンだけでも号泣ですよ号泣。号泣メーン。可能性を広げるんだ。チャンスは必ずくる。友達を信じろ。実はその根底にあるメッセージは前日にみた子供映画「イナズマイレブン」とも共通してるんだよね(まったく違うテイストの映画だけどね^^)。
もはや「おれたちの」チームというには大きくなりすぎたマンチェスター・ユナイテッドへの複雑な思い、でもやっぱり捨てることができないチームへの愛情、みたいなところも実にリアルで、サッカーファンなら誰もが共感できるものになっていたと思います。ファンタジックなクライマックスも最高!!
でもなんたって、この映画はカントナだよな〜。あのすっと伸びた背筋!襟!カントナはまさに王様。トラッフォードの王様なのだ(いまもなお!!)。
で、ビワコさんが「そして僕らにはアマラオがいる」みたいなことつぶやいてたけど、ほんとそれもよくわかる。マンチェスターにはカントナがいる。でもって東京にはアマラオがいる。いつか僕らもきっとほくそ笑むんだ。おれはアマラオのあのダイビングヘッドをスタジアムでみたんだってね♩