名和晃平ーシンセンス

ずいぶん時間が過ぎちゃったけど7月24日に観ました。最高!!

名和さんの作品を最初に知ったのは愛知万博のアートプロジェクトのときで、そのときはまだ僕は今の会社にはいなくて、コンテンポラリーアートこともあまり知らなかった(いまとてもよく知ってるかといえばそれも怪しいけどw)、でもそのときから、今回は「BEADS」として発表されている「PixCell」はすごく面白いな〜と思ってみてて、でも今回の展示はそのときの印象を遥かに上回る、充実の展覧会でした。

会場構成がとにかく良かった。小品から緩やかに始めて、次の部屋に入ったときの「BEADS」のインパクトときたらもう。「息をのむ」って表現がぴったりくる、まさにアガル瞬間。ひとつひとつのビーズを覗き込んでいくと水滴のような気泡がみえるのもすごい。どうやって造ってるですかね、あれ。。

あとは「POLYGON」というタイトルがついている大型彫刻の部屋もすごかった。青い部屋。単純化された造形。空間全体にみなぎる緊張感。これはホワイトキューブの醍醐味だよな〜。サイトスペシフィックとか、パブリック空間とアートとか、そういうテーマ(というか手法かしら?)への関心も相変わらず高いけど、なんだか一回りして、今は改めてホワイトキューブで上等な美術を観ることの価値が高まってきてる気がする(というか、そういう体験をアートファンが求めはじめている気がするってことかな)。

森美の小谷もそうだったけど、新たな作品というよりは回顧展のようにこれまでの代表作を再構成した展覧会で、そのことについて物足りなさを感じるむきもあるだろうけど、小谷さんにしろ、名和さんにしろ、「いま」を代表するというか、ひとつの時代の完成形としての作家のクオリティはあると思うし、それが充実した空間で、魅力的なキュレーションのもとに広く紹介されることにはやっぱり意義があると思う。

久しぶりに美術館で心が震えた。たいへん楽しめた展覧会でした。