FC東京3-2サガン鳥栖

光悦の逆転勝利。ポポさんの見事な修正能力に乾杯です。

鳥栖の守備は確かに素晴らしかった。ラインを高く保つことで、プレイエリアを狭く狭くしていく。窮屈になった相手が苦し紛れに当ててくる縦パス、中途半端な横パスを刈り取っていく。そして奪ったとこから、ダイナミックに、斜めに走る。訓練が行き届いた、攻撃的ともいえる守備。鳥栖の2点は決して偶然ではない。なるほど、これは強い。面白くはないかもしれないけど。。

しかしそれも後半73分までのこと。その直前、あれほど機能していた鳥栖の守備が、ちょっとだけ減速する。刈り取ったボール、預かったのはキーマン、水沼。カウンターに行ける場面。しかしそこで、水沼は後ろにボールを戻した。逃げた。明らかに。それが二点差の怖さということかもしれないが、守ることを意識しすぎた途端、鳥栖のソリッドな守備が崩壊し、東京が勢いづく。

東京の選手交代、ポジションチェンジも絶妙だった。サイドで窮屈そうにしていた長谷川をセンターに、まだまだ判断が遅いチャン、米本(この二人は前半から無駄にタッチ数が多い印象だった、少しずつ良くなってるのかもしれないけど、現状のままだとまだ不満だな〜)を変えて徳永を右サイドに、そして単騎でも仕掛けられる石川や河野が高い位置に入る。一気に活性化した東京は、イケイケのスタジアムの雰囲気にも煽られ、15分で3点を奪ってみせた。すごい。なんというゲーム。

サッカーってすごいな。素直にそう思いました。ほんの少しのバランス、ほんの少しのメンタル。それで全てがひっくり返ってしまう。

毎回こんな試合をやられると心臓に悪いので、もう少し安定した勝利がみたい気もするけど、この試合はやっぱり、極上のエンターテイメントだった。こういう試合があるから、やめられないのよね。