スピーカーのこと

さて前記事の続き。

IP2で音楽を聴く楽しさを再発見してしまった私、今度は自宅のオーディオが気になりはじめます(笑)。就職してすぐ、自分へのご褒美と宣いつつ購入したJBLのスピーカーとONKYOのアンプ、CDプレイヤー。購入から18年を過ぎ、さすがにヘタリ、特にCDは音飛びがひどくまともに聞けない状態。IP2に比べると貧弱な音も気になって仕方ない(これがいわゆるオーディオ沼か!!)。ちなみに私が持っていたJBLは小型のブックシェルフでして、今はともかく当時のJBLはやはり大型モニターのメーカーでしたね。小型ブックシェルフの音はその偉大なブランドネームに値するような質ではなかった。その割に高かったし!!ともあれCDが聞けないのは不便すぎるし、18年も使ったのだからそろそろ買い替えたっていいじゃないか。というわけで再びAmazon価格.comを徘徊します。

ところでIP2を選ぶ過程で再び確認したのが自分の音に対する志向性でした。やはり僕は硬めの音が好き。バンドから足を洗って長いですが、染み込んだ体質というか、忘れがたいクラブの快感というのか(笑)、まずは低音がドンと鳴ってほしい。ただそれだけじゃなく解像度の高さが欲しい。モニターほど硬いのは困るけど、分解よく、全ての音域、楽器の音をクリアに聞きたい。そしてもうひとつ重要なのが、小さい音でも楽しめること。これは実用面で極めて重要です。同居人に怒られない範囲の音量で楽しめることね(苦笑)。

で、例によってレビューを読み、視聴を繰り返し、やはりこれかと行き着いたのがB&W 685でした。

もともとB&Wは好きでした。西新宿にジャズ好きのマスターがやってる日本酒の店があるのですが、そこで朗々と鳴るB&Wの音がもう本当に素晴らしくて。しかしその店で使ってるものもそうですが、昔のB&Wのスピーカーは軽く20万円を超えるものばかりで。とてもじゃないけど私ごとき小市民には手の届かない、高嶺の花だったのですね。いくらメーカーが好きでもそのメーカーの本領でない商品はいまひとつだったりする、、、先代のJBLで得た教訓も頭をよぎります。

しかし様々なレビューから読み取れる特性、そして何より視聴で得た感触は完全に僕を魅了しました。これで6万円??なんて良い時代なの!!

まだエイジングの過程ではありますがこのスピーカー、小さな躯体でありながら低音をかなりの量感で鳴らします。しかも(セッティングが上手くいってることもありますが)ボワつかず、びしっとしまった音がする。その低音を再生する例の尖ったウーハーもかっこいいのですが、おそらくはそれにも増してツイッターが良いのでしょうね。これまでのJBLではまったく聞こえなかったハイハットの残響、ボーカルのブレスまでもがきれいに聞こえてきます。

組み合わせるアンプにはONKYOのCR-N755を選びました。ネットワークレシーバーとCDプレイヤーが一緒になったいわゆる全部入りで4万円を切る、購入しやすい価格帯の商品です。手元に古いCDが多いこともあり、パソコンやiPhoneと無線でつないで音楽を鳴らせるのはとても魅力的に思えました。傷が入ったCDもいったんパソコンに取り込んでしまえば音飛びのストレスなく聞けますからね。iPhoneからリモートで自宅のスピーカーを鳴らす。いやはや未来な感じであります^^

音質面では同じネットワークレシーバーでも(特にB&Wとの相性で)マランツに定評があるようですが、私はONKYOのクリアさを選びました。視聴した家電屋さんは「ONKYOは低音が細い」と言ってましたが、自分が求めるものが低音の「量」ではないことはイヤホンでも痛感しましたし、良くも悪くも色気のない、上から下まで素直に鳴る感じは今の私の好みにジャストフィットしています。パワーも今の視聴環境なら十分です。

IP2もそうですが、私にはこの組み合わせが「ちょうどいい」んですよね。例えばフルオーケストラを中心に聴く人はBA型の高級イヤホンやマランツのアンプが良いと思いますし、低音がどかんと太く鳴って欲しい人にはソリッドベースのイヤホンやDENONのアンプが良いと思います。しかし今の私にはIP2、そしてONKYOB&Wの組み合わせがちょうど良い。価格帯も含めてね。上を見ればきりがない世界ですが、当面私は、この組み合わせで十分に満足していられると思います。

最後に。散々迷いながらもイヤホン、オーディオともに良い選択ができたと思っていますが、その過程ではAmazon価格.comのレビュー、そして偉大なる先達のブログが大変参考になりました。オーディオ類は最後の最後は好みの世界、できれば視聴して決めるべきと思いますが、たくさんの道しるべがあるのはやはりありがたく、これも10年、20年前とは別世界ですね。選択の過程で色々なブログに出会えたのもまた楽しかったです。