ジャンゴ

お久しぶりの映画館。タランティーノ祭り!フォーーーー!!

オープニングの「ジャンゴ〜♪」からがんあがり。テンポよくお話を進めてからの痛快極まりないエンディング。いやはや、大変手際の良い映画であります。フォーーーーー!!

特に見事だと思うのは、やはりあの晩餐の「ばれるの?ばれないの?」なシーンでしょうか。サミュエルはやっぱりすごい。あの書斎シーンの存在感たるや!!噂通りのディカプリオの悪辣ぶり、主役を務めたジェイミー・フォックスの身体的な説得力、そしてもちろん、みんな大好きクリストフ・ヴァルツの怪演も(今回もまた)素晴らしかった。女優陣や端役の人たち含め、役者はみんな良かったよね。毎回そうだけどタラの映画って役者が素敵に見える。

イングロリアス・バスターズと事実上のシリーズ、黒人版のイングロとの噂も聞いてましたが、直接的な暴力シーンを積み重ねるだけでなく、骨相学とか、テメエに都合の良くねじ曲げた似非理論の卑劣さを盛り込むあたり、イングロの時のナチス同様、いやそれ以上にタラの人種差別主義者に対する嫌悪がむきだしになっていて、好感をもった。冷静さや賢さを装う分析的な態度とはまったくの無縁。みっともないものはみっともないものとして徹底的にdisる。ぶっころす。映画はこれでいいんだよ!!フィクションはこれでいいんだ。フォーーーーー!!

唐突に現れおいしく死んでいくタラちゃんとか、しつこく映るブーツの金具と砂埃とか、たてがみをつかんでの乗馬とか、笑い所、泣き所、おいしいサンプリングもてんこ盛りでしたね。これみるとマカロニの名作を見直したくなるよね。映画の楽しい記憶が甦る。

なかでも力を込めてガッツポーズしたのはやはりクライマックスのあのシーンでしょうか。(以下、ネタバレになるので文字色を白にします。


途中でダイナマイトがでてきて、乗り込む前に屋敷の全景が映る時点で、昔のホラー映画やウェスタンを知ってる映画ファンなら誰でも、いやそうじゃなくたって最後に何が起きるかはっきり分かるわけですが(笑)、それをちゃんと約束通りにやるタラは偉い!!大量に仕込んだ火薬でセットごと吹き飛ばして終わり!!正しい!!正しいよタラちゃん!!これを見ると「ダークナイト」の例の病院爆破とか、ああいう最近のCG爆破に感じてたフラストレーションも全部吹き飛んでしまうよ!!というかサスペリアみたいに屋敷全体が引きで映った瞬間にもう爆笑してたよ(笑)嬉しかったなー。なんともいえず嬉しかった。


年間ベストとか、オールタイムベストとか、そういうものに並べるタイプの映画じゃないんだろうけど、少なくとも私にとってはエンターテイメントの王道、これ以上なく痛快な映画でありました。今更言うのも面倒なぐらいだけど、やっぱりタランティーノ最高!!フォーーーーーー!!