FC東京3−2浦和レッズ

平山!!!!レッズに勝つってこんなに気持ちのいいものなんですね。久しぶりすぎて忘れてましたわ(笑)

この試合、東京は頭から3バック。ディフェンス時に5バック気味になるのは当然としても、東とルーカスもそれぞれサイドに帰陣して守る印象で、どちらかいうと5−4−1のような見え方。手厚いといえば手厚いが、逆に無駄に人が余る印象で、特に徳永の守備が中途半端になる。東京の右サイド、浦和からみた左サイドの奥深くを蹂躙されまくる。いやな感じの立ち上がりだったが、セットプレーからまさかのドフリーでヒョンスが先制弾。直後、4バックに戻して、守備の安定を図る。

浦和も左右のセンターバックがトップまで高く張り出して、その分ボランチが落ちて5バックを形成する変わったカタチ。あえて数で表現すれば5−0−5かしら。東京もそれにあわせてブロックをつくるので、上から見てると、二つのラインの間、真ん中のスペースが広大に空いている状態が続く。

この広大なスペースを、浦和の二列目の選手たちが交代に落ちてきて、効果的に使う。タテ一本、あるいはタテパスからワンタッチでサイドへと、どちらかといえば浦和が意図を持って試合をコントロールしつつ東京が逆襲を狙う展開だったと思う。リードしてる立場からいえば、これでも悪くはないが最後まで我慢できるかしら、、、と思っていたら先制とまったく同じようなカタチから今度は森重!!いやー、これは正直いって儲け物ですよね〜。浦和の守備はどうなってんだ??(笑)一見、浦和の試合のようで、結果は東京の思うつぼ。してやったりの前半でした。

後半。レッズの選手がでてくるのにあわせて「うぃーあーれっず」の大合唱。きもい。きもいけどすごい。レッズサポーターのストイックさは本能的に苦手だし、あのなかにいたいとは微塵も思わないが、彼らが本気で「勝たせる」応援を志しているのは分かる。そして実際、彼らには試合の雰囲気を変える力がある。

最初の失点のところ。壁をつくるところからして、なにかふわふわしてる印象があった。そしてサイドを抜かれての続けざまの同点弾。ますます盛り上がるレッズサポーター。完全に試合の雰囲気を持っていかれてしまった。まずい、東京が一番苦手な展開。。。またやられるのか。。。

しかし原口だったかな、ど真ん中を抜けてフリーで打ったシュートを権田が止めたあたりから、浦和から(選手だけでなく、ベンチやサポーターたちも含めて)ペースダウンさせようとする意図が感じられた。あそこであと10分、イケイケで押し込まれたら危なかったかもしれない。まあそれは結果論なのだろうが、ほんの少し緩んだところでルーカスがものすごい仕事量で好機を演出し、東京も盛り返していく。

そして迎えた90分。三度同じ場所から決めたのは平山!!スタジアムが沸騰する。

まったくの余談だが、この日は私は国立の2階席でみておりまして、隣にね、最近彼女できたんっすよ、僕!でね、サッカー見たことない彼女をね、初めてスタジアムに誘ったんでですよー!といった風情丸出しのカップルがいましてね、ああこれは付き合って間もないのだろうなーと誰かみてもすぐに分かる気の遣いあいというか、絶妙な距離感というか、いやでもあれは気を遣ってるうんぬんじゃなく、彼女もほんとに心の底から楽しいのだろうなー、という雰囲気をたいそうこそばゆく、また微笑ましく見守っていたのですが、あのカップルはきっとまた来るよね。スタジアムに。あの爆発的なカタルシスを知ってしまった人は、きっとまた来てくれると思う。頑張れよ、彼氏!!

まあそんなこんなでバックススタンド含めての狂喜乱舞、スタンディングオベーションが続くなか、4分のATも使い切ってのホイッスル。嬉しかったなー。こんなに嬉しい試合、久しぶりだよなー。これがあるから、僕らはスタジアムにいることをやめられないのだよなー。

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試合後。浦和の弾幕twitterにも書きましたが、私もオールドファンの一人として2ステージ制には反対です。リーグ戦はあくまでもシーズン(一年)を通して一番強かったチームを決めるものであってほしい。
ただ、東京と浦和で、国立で、天候も悪くない土曜日の夜で、それでも三万四千人しか入らない現状をみれば、リーグとしてなにかしら手を打つのは当然のこととも思います。
私も含めたオールドファンはどうしても思考回路が保守的になりがちです。自分たちが信じている価値観を否定されるのは誰にもってもつらい。でも、自分たちの価値観に拘泥して一般の支持を失っていくことになっては元も子もないとも思います。
私に何か起死回生のアイデアがあるわけではありませんが、できうれば放映権うんぬんだけでなく、スタジアムに来る人が増える方向での改革を望みたいですよね。