天皇杯 FC東京0(4PK5)0サンフレッチェ広島

今年のシーズンが終わりました。

事前の噂どおりのミラーゲーム。これほど徹底的に相手にあわせる戦術で望んだことがまず意外だった。ヒョンスがセンターで寿人を抑える。バイタルを2枚のボランチ(郄橋、米本)で埋めつつ、相手のキーマンである青山と森崎には、前の2枚(東とアーリア)が絶え間なくプレッシャーをかける。サイドの2人(徳永と太田)もあがりを控え、サイドをケアする。中を切って外に追い込み、結果としてクロスをあげられても中の3枚で跳ね返す。必然的にゲームは膠着する。我慢比べの試合。

エンターテイメントとして面白いかと言われると難しい試合。広島のサポーターは毎回こんな試合を観てるんだよね。なんとまあ忍耐強い奴らだと思うけど、まあ結果が出てるうちは不満もないのだろうな。サッカーにおいて「勝つ」ことに勝るエンターテイメントはないのだから。徹底的に戦術的で玄人好みの試合だったとも言えるだろう。これほどまでに戦術的なサッカーを東京がそれなりにこなしたことは評価されるべきだ(ポポさんはこういうサッカーなら何時でも誰でもできると言いたげだけど、そんなことないよね)。そこまでして「勝つ」ことにこだわる理由が東京にはあったわけだし。

しかし、だからこそ結果として一歩届かなかったことが悔しくもある。PKは運。その通りだと思うが、忍耐の必要な試合を120分完遂した後に残るエネルギーの量では、やはり広島に一日の長があったというべきなのだと思う。

東京で毎試合こういう試合が観たいかといえばかなり微妙。相手にあわせるのではなく、真正面から東京のサッカーをやり抜いて欲しかったような気もする。そのほうが負けてもすっきりするような気もするし。。。でもこの忍耐のいるサッカーをずっと続けてきる広島のことはやはりリスペクトすべきだと思うし、決勝はチケットを売らず、のんびりと広島を応援しようと思っている。

最後に。ルーカス。本当にありがとう。
ポポにも(不満はあったが)ありがとうと言いたい。サッカーを観ることができる幸せを改めて感じた試合でもありました。
ありがとう。ありがとう。