もらとりあむタマ子
もう一本。今日観た映画。そういえばこちらも、ある家族の一年を追った映画だなあ。全然テイストは違うけど(笑)
でもテイストこそ異なれ、実は通底するところもある映画だったのかもしれない。飄々と仕事をこなす父親像は少しだけ似てるような気もするしね(いや、全然違うか笑)
ただ、現代を生きていくことのある種の困難さ、それでも生きていくことへのかすかな希望という点において、やはりこの二つの映画には共通点もあると思う。
タマ子はほんとにとんでもなく面倒な人で、まわりにこんなのがいたらたまったものじゃないが、なぜかどうにも憎めない。それはたぶん、僕ら自身のなかにも「薄め」のタマ子がいるからで、つくづく現代人は総じてモラトリアムだ。
少なくとも今じゃない!!
じゃあいつだよって話だけど、僕らはいつも、今じゃないといいながら、それでもどっこい生きている。
山下監督の映画は実は「リンダ・リンダ・リンダ」以来で、ほんとうに久しぶりだったんだけど、相変わらずとてもミニマムで、でも同時に切実なストーリーづくりには大変共感を覚えた。少ない台詞で刺すの上手いよね。山下さん。
あっちゃんの名演ぶり、中学生カップルの素晴らしさは散々語られている気がするので割愛。きゅんとくる映画でした(しかし、これを年間ベストという人のことは良く分かりません^^)