グランド・ブダペスト・ホテル

さいっこー!!でした!!

ウェス・アンダーソンは前作の「ダージリン急行」がものすごく評判が高くて、でもひねくれ者のワタクシとしてはオシャレ女子たちがこぞって高評価な感じにビミョーな気分になってしまっていて、なんだよアメリかよみたいな、そんな偏見を抱いたまま結局観に行かなかったのですが本当にすみませんでした。アメリじゃなかった。。。

まあ今回もとにかく絵はおしゃれだし、レイトショーで観たのにシャンテの一番でかいスクリーンは満席だし、みんなカップルとか女性同士とかで来てるし、おじさん居心地悪いし、なんとかしてディスってやりたいっと思うのですが、困ったことに嫌いなところがひとつもなかった。ひとつひとつの絵はスウィートなのに、お話全体としてはほろ苦く、そのビターさと甘さの絶妙なバランスが心地よい。左右対称とか、ファンタジーとリアルの境界のすり抜け方とか、アンダーソンについて良く言われる評価のひとつひとつも、決して「オサレ」を装うためのお為ごかしではなく、「この映画」にとって必要不可欠な要素であることもよくわかった。何よりテーマ性の部分でね、共感するところがとても多いのですよ。そうなんだよな。お話は続いていくんだよな。。。

生涯ベストとか、そういうタイプの映画じゃないこともやっぱり確かなんだけど、これはこれで文句のつけようのない大傑作だと思います。少なくとも今年ベスト級であることは確か。この快楽は映画館で味合わないともったいないと思います。

ダージリン急行も見なきゃな。。。アンダーソンさん、これまで見もせずに勝手なイメージを持っていて本当にすいませんでした!!