ベイマックス

予告編を観た以外に何の予習もせずにいったのでまさかのマーベル展開にびっくり。てゆうかマーベルコミックが原作なんですね!原題は「Big Hero 6」だとか。知らなかった!!
そしてそして、映画としての仕上がりのクオリティの高さにもびっくり!!「アナと雪の女王」でピクサー流ディズニーはひとつの頂点かと思ってたけど、これはさらに上に来てるよな〜。
ジョン・ラセターはほんとに日本のロボットアニメとか怪獣映画が大好きなんだね。マジンガーZはもちろん、そこかしこに日本の戦隊物、ロボットアニメへのオマージュが埋め込まれてて、僕らの世代にとってはそれだけでも感涙もの。飛翔シーンとか、まちの風景の作り込みは明らかにリドリー・スコットのアレだし。ロボットアニメからSFにいって、本棚が水色くなってしまった僕らの世代の感覚をびんびんに刺激してくれます。
そして偉いのが、そういう趣向を丸出しにしつつ、決して間口が狭くならないことなんだよな〜。マジンガーZを知らなくても全く問題ないもんね。きっと。ストーリーも映像も、極めて大衆的でわかりやすい。これを観て面白くないという人がいたら、その人にはもう何を薦めていいのか分からなくなる。それぐらい、誰がどう観ても面白い作品。それでいて、どこまでも深読みできる奥行きまでも備えている。立派すぎるわ、いまのディズニー。
映画のなかの一番の泣き所ではストーリーそのものはもちろん、なんというか、ものづくりへの情熱みたいなことに号泣しましたわ。ロボットアニメの時代から脈々と受け継がれてきたクリエイターたちの情熱が、とびきり美しいフルCGの映像のなかに宿る。タダシがベイマックスのなかに生きていたように、ものづくりにかける情熱のコードが、この映画のなかには確かに埋め込まれている(そしてその情熱のバトンを、ヒロはしっかりと受け取っている)。
ここ数年、映画はほんとに「当たり」が多くなったと思うけど、今年の年末年始はまたひときわ凄いよね。「ゴーン・ガール」があって、「インターステラー」があって「6歳のボクが・・・」まで。なんなのこのクオリティ!! 個人的にはあまり興味わかないけど「寄生獣」ほか、邦画も面白いんだよね〜。映画館にも良く人が入ってるし、身の回りでも映画の話題がとても増えた気がする。最近は映画ファンと自称できるほどには映画を観れてないけど、それでも昔から映画を見続けてきたひとりとして、そのことがとても嬉しい。