毛皮のヴィーナス

大好き!!ポランスキーかっこええわー!!

おとなのけんか」の成功を受け、その手法を更に研ぎすました本作。ワンシチュエーション、時間経過と完全に一致する上映時間。そして「おとなのけんか」では4人だった登場人物が、今回はついに2人になっている。

おとなのけんか」はパワーバランスがころころと入れ替わるところに面白さがある映画だったが、今回は最初から最後まで、女性側(女優)の独壇場。立場が強いはずの「演出家」は最後まで女優の手のひら。でもそれは、、、(ここは映画のテーマの核心に触れる部分なので省略しておきます)

絶妙なタイミングでかかってくる電話とか、セルフパロディーの要素も満載で、ポランスキー好きにとってはたまらない映画なのではないでしょうか。演劇的でありつつ、あくまでも映画であるというのは宇多丸師匠のいう通りだと思います。オープニングから繋がるラストシーンの切れ味(Theaterってやつね)とか、ほんと心底しびれた。

早すぎるタイミングであれですが、たぶん今年の個人的シネマランキングで少なくともベスト3には入れると思う。万人に受けるかどうかは分からないけど、僕が偏執的に好きなタイプの映画。大好き。ほんとに好き。