キャロル
大傑作じゃないの、これ!
美しい映像。美しい衣装。美しい音楽。美しい美術。そしてもちろん、美しいふたりの女性。丁寧に熟成されたシングルモルトのような、シンプルなのに複雑で、上質で、大人な映画。ちょっとした目線の交わり。ほんの少し指が体に触れるときの震えるような緊張。美しい。エロい。美しい。そして怖い。
旅に出るシーン。ああ、ここでこの映画終わってくれねえかなあと心底思った。多くの映画の場合、そこから先はろくなことにならないからだ。あの美しいルーニー・マーラーが傷つくとか、ダメ!ゼッタイ!と思いながら見てたんだけど、ぐるっと回って再度ポジティブに着地させたのも見事だったと思う。
あとあれだ。これだけは言わねばなるまい。ルーニー・マーラーは今年のベストおっぱい賞決定。美しい。