ヴィッセル神戸4-1FC東京

前半は今年一番と思える出来。野澤と草民のボランチは実に魅力的で、的確なポジショニングとプレス、良い位置で取ってからの素早い配給で試合を支配する。得点こそ1点のみだったけど、その1点も野澤が飛び出して溜めたところからさらに追い越していくムリキにスルーパスを通した美しい形(前田さん、150ゴール、おめでとうございます!!)。ようやくこういう得点、こういう試合が観れるようになったのかと感激したものの、後半は試合が一変し。。。

ネルシーニョの的確な修正に対応できなかったという側面もあるだろうが、それ以上にこちらの体力負け。後半15分を過ぎたあたりですでに足がとまり、あっという間の4失点。あれだけ間延びしてしまったらさすがにプロは許してくれない。前半の美しいサッカーの立役者、野澤と草民がそのまま穴になってしまう残酷さ。サッカーは本当に怖いよね。

90分戦えないのはプロとしてどうこうってのも正論だと思うけど、あの気候のなか、試合慣れしていない二人に高い負荷をかけてしまったチーム全体の問題でもあると思う。試合体力は基礎体力とは違うもんね。ぼーっと立ってるだけでも茹だるようなピッチ。経験の少ない選手たちの「頭」が先に疲れてしまうのも致し方ないことではないかと。

二人ともとても好きなタイプの選手で、近い将来、東京の中心にいてほしい選手だけど、さすがにチームのかじ取り役になるあのポジションで二人同時に育てていくのは無理があるということなんでしょうね。鹿島の柴崎にしても、広島の青山にしても、頼りになるお兄さん(小笠原とか森崎とかね)がいたからこそ開花したわけで。だからこそねえ、10番とか、10番とか、10番とかさあ、奮起してくれないもんかと思うけどねえ。

高秀先生が戻ってくる来週。そこで野澤と草民、どちらを使うのかわからないけど、チーム全体で彼らをフォローしながら、将来の「10番」を育ててもらえればと思います。