インターステラー

twitterだったと思うが、ノーランは映画界のカラヤンなのではという書き込みをみて「なるほど」と思った次第。

超豪華なエンターテイメントをつくりあげつつ、いわゆる「映画通」には酷評されがちなノーラン。私自身も(平凡で恐縮なのですが)ヒース・レジャーの「ダークナイト」は絶賛し、「インセプション」でうーんと思い、「ダークナイトライジング」のあまりにあまりな出来をみてノーランはどうも・・・となったクチでして、今回の「インターステラー」も見ても見なくてもというテンションだったのです(正直いえば「ゴーン・ガール」が満席だったので仕方なく「インターステラー」にしたのです)。

しかし「インターステラー」はこれまでのノーランの中では一番バランスが良いのではないだろうか。あの「2001年」に匹敵とか、そういう風には思わないけど、ハードSFと親子愛を無理なく結びつけ、がっつり泣かせるドラマに仕立てる手際、これはやはり「さすが」と言わねばならないだろう。細かい突っ込みどころはもちろんあるけど(特にラストの5次元のあたり?)、これだけ難解になりがちな話をきちんと「ファミリー映画」に着地させることができるのはやっぱり凄いと思う。映像も、脚本も、本当に良く出来ている。ちゃんと泣かされました。はい。

ただ。。。もうほんとに自分がひねくれ者で申し訳ないんだけど、どうしてもその「上手さ」に対して素直に大好きと言えないんだよなー。あまりにそつない感じがイヤミに見えてしまうというか。。。

というわけでものすごく良くできてるけどこれを褒めることには抵抗を感じるという意味で、僕にとってノーラン=カラヤン説はますます説得力を持つものになったなという感じです。