光陰的故事

ホウ・シャオシェンエドワード・ヤンを中心に“台湾ニューシネマ“を特集する「台湾巨匠傑作選2016」。ずっと見逃してきた「ヤンヤン 夏の思い出」とあわせ、こちらもこれまで観れずににいた「光陰的故事」を観た。

エドワード・ヤンを含む4人の新人監督によるオムニバス。全体としてはひとりの男性の幼年期、少年期、青年期、そして壮年期を描いた、という仕立てなのかな。興行的にも成功して、台湾ニューシネマ台頭のきっかけとなった作品らしいけど、なるほど、どの作品もとてもスタイリッシュで、意欲的で、人間観察に長け、そして何よりユーモアを忘れない、「映画」の楽しさを体現しているオムニバスだった。

好みの問題もあるだろうけど、やっぱり僕は2話目のエドワード・ヤン監督のパートが好き。メガネの自転車少年が可愛すぎる。そして(これは他のヤン作品もそうだけど)主人公の少女の魅力的なこと!!非現実的なようであり、とても現実的でもある少女の存在感。その存在感と痛みを共有することは、常にエドワード・ヤン作品の最大の長所であると思う。